サマーリーディングとは、夏に本を読もうという習慣のこと(休みも長いしね)。
アメリカなんかじゃ当たり前で、毎年いろいろな有名人や人気の会社が、夏に読むべき本のリストを発表している。
さて、ポパイが選んだ「今読みたい200冊」、読みたい本は見つかるかな?
書名:POPEYE 2020/08(No.880)
著者:
発行:2020/7/9
出版社:マガジンハウス
作品紹介
(2023/12/08 09:02:16時点 Amazon調べ-詳細)
今月のポパイは「サマー・リーディング 2020」。
この夏に読みたい200冊の本を紹介している、ポパイの読書案内だ。
僕たちの一生は短い。何かに流され、漠然と多読に費やすなんてゴメンだ。窒息しちゃうよ。何冊読んだかを問題にしたいのではなく、僕たちはただ、いい本に出会いたいだけ。読みながら考えが浮かび、読み終わっても、寝て起きても、まだその本が言っていることを考えてしまい、また読みこむ。そういう自分にとっての良書に、人生でどれだけ出会えるだろうか。(POPEYE 2020/08「SUMMER READING 2020」)
(主な目次)いつも心にギンガムチェックをポケットには文庫本を/特集SUMMER READING 2020 ポパイの読書案内/ポパイのサマーレーディング・リスト30冊/夏に読みたい本(柄本佑、堀田真由、片岡千之助、山中遥子、ヤナセジロウ、柳亭小痴楽、田我流)/READING STYLE SAMPLE(サミー・デイヴィスJr.、ヒュー・ジャックマン、デヴィッド・ボウイ、伊丹十三、マーロン・ブランド、アレン・ギンズバーグ、リタ・オラ、ショーン・コネリー、ケイティ・ペリー、マイケル・ケイン、イヴ=サン=ローラン、山口瞳etc…)/Think Week やってみよう/もしあの子の実家が本屋だったら/Summer Reading Times/BOOK in BOOK「ブックストアでまた待ち合わせ」
Book in Bookの「ブックストアでまた待ち合わせ」も楽しみな企画。
本の壺
心に残ったせりふ、気になったシーン、好きな登場人物など、本の「壺」だと感じた部分を、3つだけご紹介します。
いつも心にギンガムチェックを、ポケットには文庫本を
普通を愛する男のギンガム讃歌。良い意味で“普通すぎる柄“だから無地を選ぶ感覚で着られるのかもしれない。なるほどね。こういう言葉と出会えるから読書はやめられない。この夏も大いに読書しよう。そもそも本を読んでいるときに何を着ているかなんて気にしたくない。当たり前の服でいいし、”例年どおり”なにか起きそうでなにも起きない普通の夏でいいじゃないか。合言葉は「いつも心にギンガムチェックを、ポケットには文庫本を」だ。(POPEYE 2020/08「SUMMER READING 2020」)
今回のポパイを読んで一番欲しかった本は、平中悠一さんの『Boy in his GINGHAM-CHECK』です。
表紙写真でデニムのポケットに入っている『バック・トゥ・キャンパス』は、『Boy in his GINGHAM-CHECK』を平中さん自身が再編集した文庫本。
特集のキャッチコピーになっているくらいだから、今月号のテーマは「ギンガムチェックと文庫本」で間違いないでしょう。
読書シーンのフォトでも、男の子がいろいろな色のギンガムチェック・シャツを着ている写真が使われています。
ギンガムチェック・シャツって、爽やかで、ちょっと知的なムードが漂っていて、確かに読書との相性はすごく良さそう。
そんな組み合わせのベースになっているのが、平中悠一さんの『Boy in his GINGHAM-CHECK』。
「’80年代のシティボーイライフを綴ったコラム集」で「『おしゃれって気持ち良さのことなんじゃないだろうか』や『片思いは恋愛じゃない』などポップでセンチメンタルな言葉がたっぷり詰まっている」んだとか。
「都市生活を送るなかでフッと寂しさを感じるような人に寄り添う甘酸っぱさがたまらない」なんていう紹介文を読むと、今すぐ読みたくなってしまいます(笑)
「ポパイのサマー・リーディング・リスト 30冊」でも、平中悠一さんの『She’s Rain(シーズ・レイン)』と『Early Autumn(アーリィ・オータム)』が紹介されています。
いつものブックストアで待ち合わせる
本の好きな女性と街のどこかで待ち合わせるとき、ブックストアは賢明な選択であることを、僕は体験的に知っている。待ち合わせた彼女は、僕がまずいくことのない専門書の棚に立ち、一冊ずつその背表紙を読んでいたりした。(片岡義男「いつものブックストアで待ち合わせる」)
Book In Bookの「ブックストアでまた待ち合わせ」もポパイらしくて楽しい企画。
元ネタはもちろん、片岡義男さんの『ブックストアで待ち合わせ』(新潮社/1983年)。
1980年代のPOPEYEで連載されていたコラムを書籍化したもので、当時のアメリカン・カルチャーを日本のシティボーイに紹介する内容となっています。
なお、片岡義男さんの「ブックストアで待ちあわせ」は、別記事「片岡義男「ブックストアで待ちあわせ」古き良きアメリカの読書案内」で詳しく紹介しているので、併せてご覧ください。

このタイトルを拝借して「また」を付けたのが、今回の「ブックストアでまた待ち合わせ」です。
7人の方が本に関するコラムを寄せていて、すごく楽しい企画になっています。
(目次)片岡義男『いつものブックストアで待ち合わせる』、町屋良平『真夜中の書店、適切なあいづち』、荒内佑『Yの泥棒日記』、野村訓市『本屋と缶ビール』、松田青子『旅先で本に出会う』、岩井勇気『読書なんてしない人へ』、くどうれいん『ラブリーという女』
アーウィン・ショーの「夏服を着た女たち」
生粋のニューヨーカー、アーウィン・ショーの短編集。タイトルからして爽やかな夏の香りが漂ってきそうな表題作は、ニューヨークの五番街を散歩している夫婦の話だ。(略)他9編も粒揃いで、公園のベンチで読むのにうってつけ。新訳版の方が手に入りやすいけど、どうせなら和田誠の素敵なイラストが目を引く1984年版を探すべし。(POPEYE 2020/08「SUMMER READING 2020」)
1980年代に都会派作家として人気を集めたアーウィン・ショーの『夏服を着た女たち』は、すっかりと夏読書の定番クラシックになったような気がします。
ストーリーとしては、そんなに夏っぽくもないのだけれど、ニューヨークの五番街を散歩しながらという展開で、実に都会っぽくてカッコイイのです。
今回のポパイの読書案内では、なにしろ200冊の本が紹介されているので(数えていません)、全部を読むのはきっと大変。
リストの中から読みたい本を探して、この夏の読書用にゲットしてみましょう。
読書感想こらむ
新聞とか雑誌に載っている書評が大好きで、特集記事よりも書評コラムを楽しみにしている雑誌も多い。
POPEYEもそんな雑誌のひとつなんだけど、そんなPOPEYEが作った読書案内。
1冊まるごとがお勧め書評コラムという雑誌は、本当にテンションが上がります。
大体、世の中に刊行されているすべての本を読むことなんて不可能なんだから(ポパイ流に言うと「僕たちの一生は短い」んだから)本当に自分に必要な本だけを効率良く読みたい。
無駄な読書に時間を費やすことなく、読むべき本を見逃すことなく。
そんなとき役に立つのが、雑誌や新聞の書評コラム。
世界にはいろいろな本があるということを教えてくれるし、世の中にはまだまだ自分の知らない本があるんだということを、冷静に指摘してくれる。
隙間時間にはスマホで出版社の書評コーナーを読んだりと、読書好きはなかなかと忙しいものなのだ。
さて、夏は読書の季節。
長い一日を使って、今年の夏はどんな本を読もうかと、そんなことを計画しているだけで、僕の胸はワクワクしてくるんだ。
まとめ
夏は長いようで短いから、何を読むか考えておくといいね。
POPEYEが考えた「いま読みたい200冊」。
読書好きの方にも、そうでない方にも。
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