ポパイの「髪型」特集はやっぱりおもしろかった。
今さらながら、「髪型」に対する迷いが吹っ切れたような気がします。
髪型のことで悩んでいるすべての男性にお勧めです。
書名:POPEYE 2020年4月号
著者:
発行:2020/3/9
出版社:マガジンハウス
作品紹介
「POPEYE(ポパイ)」 2020年4月号(876号)は、「LOOKING GOOD. 自分に似合う髪型
と言ってもポパイだから、最近のトレンドの髪型は~とか、そんな話にはもちろんなりません(笑)
流行の髪型について知りたい人は、別のトレンド雑誌を見つけた方が良いです。
「それどこの?」って、友達が着る服については気兼ねなく聞ける。しかし、同じ見た目の話でも「髪どこで切ってる? 整髪料は何?」って話は、あまりしないどころか、なぜか聞くのを遠慮する自分がいる。だからこの春はあえて、ファッションとヘアスタイル、その両方について考えてみたい。清潔感があり、人に不快感を与えず、程よく品がある。そんな洋服と髪型。キーワードはルッキングッド。まだ肌寒くても気分はもう春だ。(「POPEYE 2020年4月号」より)
ポパイが提案する髪型のキーワードは「トレンド」とか「最新」とかではなく「ルッキングッド」。
清潔感があり、人に不快感を与えず、程よく品がある、そんな髪型を求めている人は、まずはこのポパイを読むところから始めてみましょう。
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本の壺
クールなショートヘアか、クラシックな七三分けか
今回の「髪型特集」で特に目立っていたのは「ショートヘア」と「七三分け」です。
全般にショートヘアが多いのは、大人の清潔感をシンプルに表現できるからでしょう。
ショートヘアってすごくクールで、そして優しい感じがして好きです。
安西水丸さんが描いていた頃の村上春樹さんのようなショートヘアは、キザなセットアップスタイルでも中和してくれる優しい髪型。
サイドとバックからトップにかけてグラデーションに刈り上げたフェードスタイルのボウズヘア(ミリタリーカットとも呼ばれる)は、やっぱり若者向きかも。
一方で、大人っぽい七三パートのクラシックスタイルにも憧れます。
ジェントルマンズカットだと、ラフなフードパーカースタイルとかのカジュアルファッションでも、バランス良くまとまりそうな感じ。
大人のビジネススタイルでは、もちろんこれ以上のヘアスタイルはないはず。
ただし、整髪料を使わないサラサラの七三分けは逆に子どもっぽい印象を与えそう。
大人の七三分けはやっぱりワックスを使ってピシッと決めたいですね。
ルッキングッドをキープするための道具と知識
ヘアブラシ界のロールスロイス「メイソンピアソン」は1862年(文久2年)創業の英国の老舗。
僕のような猫っ毛(軟毛)の人には「チャイルド・ブリッスル」がお勧め。
毛脚が短くて柔らかい猪毛を使っているので低刺激なのが特徴なんだそうです。
入浴前にブラッシングすると毛穴の汚れが浮いてシャンプーで落ちやすくなります。
大人の男性もヘアブラシは必須です。
プロが選ぶ「ソリス」のドライヤー「ソリス」は1908年(明治41年)に創業した世界最古のヘアドライヤーメーカーでスイスメイド。
ヘアスタイリストのHORIさん曰く「大事なのは風圧。乾くのが早くなる分、温風にさらす時間が短くなるから、頭皮の乾燥を防げるし、髪へのダメージも少なく済む」んだとか。
ちなみに「ソリス」のドライヤーには、業務用だけではなく家庭用のラインもあります。
松浦弥太郎さんは2週間に1度散髪に行くのだと『100の基本』に書いてあった、という一文を読んで思い出しました。
そうです、僕も松浦弥太郎さんの「100の基本」を読んで、大人の男性は2週間に1度髪を切らなければならない、と思っていたんです。
でも、やっぱりできませんでした(笑)
僕の場合、床屋さんではなく美容室で4週間に1度、ヘアカットと炭酸スパとヘッドマッサージのコースをお願いしています(全部で1万円弱)。
ヘアメンテナンスも自分への投資だと考えているので、決して高い金額だとは考えていませんが、2週間に1度となると、さすがにちょっと厳しいし、ヘアメンテナンスに要する時間も気になります。
ポパイでは伸びた前髪のセルフカットも提案しているけれど、、、
全国の理容師さんの大定番のコーム「SRSドライヤーコーム」は300円。
「美容院」と「美容室」、どっちが正しいの?と、いつものスタイリストさんに訊ねてみたら「自分は美容室だと思います」との回答。理由は「美容院だと病院と間違われる場合があるから」。一理あるなあと思いました。
読書感想
「ポパイ」の髪型特集を読んで感じたこと。
「ポパイ」はやっぱりすごい。いや、相変わらず「ポパイ」はすごいというべきか。
若い頃から読み続けていて、今も昔と同じように感動できる雑誌って、実はそんなにたくさんはありません。
むしろ、満足できる雑誌がどんどん少なくなっていくくらい。
そうした中で「ポパイ」は今も自分に足りないものを補給し続けてくれています。
今回の「髪型特集」にもいろいろな発見がありました。
一番は、安易に流行に流される必要はないんだということ。
男性って、つい流行りの髪型とかに意識を向けてしまいがちですが、「ポパイ」は全然流されていない。
「清潔感があり、人に不快感を与えず、程よく品がある」という軸からブレることなく、冷静に髪型と向き合っていると思いました。
考えてみると、我々ビジネスマンに必要な髪型は「トレンド」とか「かっこいい」とか以上に「仕事ができそうに見えるかどうか」ということなんですよね。
今回の「髪型特集」を読んだ後で、僕は自分の髪型と冷静に向き合って、今まで以上に「仕事ができそうに見える髪型」について考えてみました。
ビジネスマンの仕事に対する姿勢というのは、案外、髪型みたいに身近なところから始まるのかもしれないなと思いました。
買って良かったです、「ポパイ」の髪型特集。
まとめ
大人になってから、こんなに真面目に「髪型」のことを考えたことって、今までになかったような気がします。
髪型を決めるのはトレンドじゃなくて、やっぱり自分らしさ。
どんな自分を演出したいのか、大人にとっては、髪型もセルフプロデュースのひとつなんですね。
雑誌紹介
マガジンハウス社が発行する雑誌「POPEYE(ポパイ)」のコンセプトは「Magazine for City Boys」。
シティボーイのための雑誌がポパイなんです、昔から(もちろん知ってたけど)。
それでは少年以外は読んではいけないか?というと、おそらくそんなことはない。
僕の勘では、読者の中には「かつてシティボーイだった人たち」が、相当数に含まれているはず。
どうしてそう考えるかというと、大人が読んでも十分におもしろいクオリティが維持されているから。
誌面で紹介されているファションブランドも、ブルックスブラザーズやラルフローレンなどのオーセンティックなものから、エルメスとかルイヴィトン、グッチなんかのハイブランドが何のためらいもなく登場してくる。
そして、ポパイが提案するファッション観は、時代の空気を読みながらも普遍的でベーシックなものが中心。
トレンドを追い続けるだけのファッション雑誌とは違うというところが、きっと大人の人たちにも受け入れられているポイントだと思います。
とは言え、ポパイはやっぱりシティボーイのための雑誌。
オシャレは若い頃から勉強しておいた方がいいし、そのためにもポパイは最高の教科書です。
人生に教科書が必要だとしたら、僕はきっとポパイを選んでいたと思いますよ(実際そうやってここまで生きてきたし)。
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