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「フランス人は10着しか服を持たない」自分のスタイルのテーマを決める

「フランス人は10着しか服を持たない」自分のスタイルのテーマを決める

衣替えの季節になったので、ジェニファー・L・スコットさんの「フランス人は10着しか服を持たない」を読みました。

季節の節目ごとに、自分のライフスタイルを見つめ直しています。

書名:フランス人は10着しか服を持たない
著者:ジェニファー・L・スコット
訳者:神埼朗子
発行:2014/10/30
出版社:大和書房

作品紹介

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「フランス人は10着しか服を持たない」は、ジェニファー・L・スコットさんによるライフスタイルガイドブックです。

副題として「パリで学んだ”暮らしの質”を高める秘訣」とあります。

ジェニファーさんによると「本書は、わたしのブログ『The Daily Connoisseur』(暮らしの達人)の連載記事『パリの暮らしで学んだ20の秘訣』が元になって」おり、「ブログの読者の反響がとてもよかったので、マダム・シックとマダム・ボヘミアンヌの両方の家族から学んだことを、さらに詳しく書きとめて、本にまとめようと思った」もので、「各章では、わたしがパリで学んだ暮らしの秘訣をひとつずつ紹介していく」構成となっています。

間食はせず、食事を存分に楽しむ。上質な物を少しだけ持ち、大切に使う。日常のなかに、ささやかな喜びを見つける。典型的なカリフォルニアガールだった著者は、フランスの貴族の家にホームステイすることになる。その家を取り仕切るマダム・シックから学んだ、毎日を“特別な日”のように生きること。(カバー文)

あらすじ

「フランス人は10着しか服を持たない」は、大学時代にアメリカからフランスへ留学したジェニファーさんの体験をもとに、フランスの人々のライフスタイルが紹介されています。

目次【1 食事とエクササイズ】[間食はシックじゃない]間食をしたくならないインテリア/おやつを食べるなら体に良い物を/食べながら歩くなんてあり得ない!/お腹を空かせて夕食を心から楽しむ/きちんとした食事がいちばん大事/[食べる喜びを我慢しない]情熱をもって食べる/味わうことに集中する/珍味のテクニック/ビュッフェでお皿に何をとるか?/盛りつけの重要性/朝食の前に着替える/[面倒がらずに体を動かす]エクササイズは毎日の買い物で/フランス人はジムに通わない/自分の体つきに満足する/パリジェンヌのように暮らす///【2 ワードローブと身だしなみ】[10着のワードローブで身軽になる]10着のワードローブの中身/要らない服はどんどん捨てる/ワードローブ整理のためのチェック項目/自分らしい10着の選び方/1ヵ月実験/[自分のスタイルを見つける]なぜその服を着ているのか?/定番のスタイルを持つ/テーマを一語で表す/世の中に向けて自分を表現する/汝自身を知れ/ありのままの自分に満ち足りる/[ノーメイクみたいにメイクする]パリでよく見る3つのメイク/服装に合わせてメイクを変える/美肌のためにいつでも水を飲む/マッサージを定期的に受ける/[いつもきちんとした装いで]誰に会っても自信を持っていられるように/第一印象を操作する/イケてない服は一着も持たない/後姿も必ずチェック!/ラクなのにシックに見える旅行服/「もったいないから今度着る」はダメ!/作りこまないヘアスタイル///[女らしさを忘れずに]女らしさの決め手は姿勢/自分を表す香水を見つける/フランス女性の爪は短い/髪の手入れに時間をかけない/やり過ぎは禁物/目に見えない女らしさ///【3 シックに暮らす】[いちばん良い持ち物をふだん使いにする]素晴らしい家具に囲まれて暮らす/上等な食器をふだん使いにする/良い物以外は捨てる/身近な人にもマナーをもって接する/一人のときこそ美しく振る舞う/予算内でいちばん良い物を選ぶ/[散らかっているのはシックじゃない]なぜ散らかってしまうのか?/あせらずに、時間をかけて/物を買わない/家族にも片付けの習慣をつけさせる/決まりと規律のある暮らし/身の回り品の管理/家を片づけておくその他のコツ///[ミステリアスな雰囲気を漂わせる]沈黙は金/沈黙を楽しむ/何を話せばいいの?/打ち明け話は誰にする?/ほめられても謙遜しない/いつまでもロマンチックな関係を大切に/別人になろうとしない/ミステリアスに見せるその他のコツ///[物質主義に踊らされない]買い物リストを持っていく/洋服の衝動買いにご用心/プライド―見栄っ張りの訓話/持っている物に満足する/新しい物好きさんへのアドバイス///[教養を身につける]本を持ち歩く/紙の新聞を読む/インディペンデント系の映画を観る/アートに親しむ/語彙を豊かにする/テレビの時間を減らす/旅行する/新しいことを学ぶ///[ささやかな喜びを見つける]家事や雑用を片付けるコツ/五感をフルに生かす/ひとつのことに心を集中させる/お楽しみはほどほどに///[質の良さにこだわる]良質な食べ物を選ぶ/質の良い服を長く着る/下調べして買う/経験の質を高める/かけがえのない時間を過ごす/わたしが「暮らしの達人」になるまで//[情熱をもって生きる]///訳者あとがき

なれそめ

僕は時々自分のライフスタイルを見つめ直す機会を作るようにしています。

それは、おそらく僕自身が自分のライフスタイルに満足していないからでしょう。

ライフスタイルに関する本を読むたびに、反省点を見つけては心を入れ替えるのですが、ライフスタイル(生活習慣)というものは、それほど簡単に変わるものではありません。

自分を信用していないからこそ、時々自分にブレーキをかけるという意味で、僕は自分のライフスタイルを点検する機会を設けているのかもしれません。

ライフスタイルに関する書籍は数多くありますが、あまりいろいろなものに振り回されてると、収拾がつかなくなってしまうので、お気に入りの参考書を一つだけ用意しておくと良いと思います。

僕にとって、それが「フランス人は10着しか服を持たない」です。

普遍的な内容のものは古くなるということはありません。

今でも1年に2回は、僕はこの読みながら、自分の暮らしを見つめ直すようにしています。

本の壺

心に残ったせりふ、気になったシーン、好きな登場人物など、本の「壺」だと感じた部分を、3つだけご紹介します。

自分らしいスタイルを突き詰めていく上で、自分のスタイルの「テーマ」を決める

自分らしいスタイルを突き詰めていく上で、自分のスタイルの「テーマ」を決めるのはとても効果的な方法だ。(略)一口にスタイルといっても「クラシック」から「トレンディー」から「ミックス(折衷)」までさまざまなテーマが考えられる。それに一度決めたら二度と変更できないわけではないので、安心して。テーマはいつでも気軽に変更できる。(「テーマを一語で表す」)

「服を10着しか持たない」というのは、生きる上でのひとつの手法であって、生きるための目的ではありません。

質の高い暮らしを営む上での方法のひとつが「服を10着しか持たない」ということ。

それでは、そのようにすれば、服を10着しか持たないような、質の高い暮らしを取り入れることができるのか。

ここでは「自分のスタイルのテーマを決める」というのが、そのひとつのアドバイスとなっています。

この本を読んでから、僕も自分のファッションに、ひとつの大きなテーマを設けています。

テーマを決めてしまうと、テーマに合わないものは買う必要がないので、無駄な服を買うことは断然少なくなりました。

もっとも、テーマの範囲内で服が増えていくという新たな問題が、、、(笑)

フランスでは食べるときにカロリーを気にして、太りそうだなんて心配していた人はひとりもいなかった

フランスでは(略)食べるときにカロリーを気にして、太りそうだなんて心配していた人はひとりもいなかった。聞こえてきたのは、自分たちが食べている料理について、素直な感想を熱心に語り合っている会話だけだった。(「情熱をもって食べる」)

「フランス人は10着しか服を持たない」はファッションガイドではなく、ライフスタイルに関するガイド本です。

当然、ダイエットに関する記事も大きなテーマになるわけですが、食事の際には食事だけを楽しむというフランス人の姿勢は、とても素晴らしいと思いました。

「食事のときに『あれもダメ、これも食べられない』なんて言い張るのはシックじゃない」なんて言えることが、既に自分に自信を持っているわけであって、生き方としてかっこいい。

ダイエットが気になる人にも、お勧めですよ。

幸せとは欲しい物を手に入れることではなく、持っている物で満足すること

「幸せとは欲しい物を手に入れることではなく、持っている物で満足すること」という有名なことわざがある。(略)新しい物を追い求める物質主義に踊らされないようにするには、このことわざを覚えておけば役に立つ。(「持っている物に満足する」)

「物質主義」とか、難しい言葉にはあまり関心はないけれど、「持っている物で満足する」という生き方はかっこいいと思いました。

そもそも「自分の持っている物に満足できない生き方」なんてクールじゃない

満足できる物だけを買うようにすることで、無駄な物が増えていく可能性は減るし、満足できる物だけに囲まれて暮らす、いわゆる「豊かな暮らし」を手に入れることができるような気がします。

二軍選手とか三軍選手とかを作らないで、常に一軍で構成されたベストメンバーだけで暮らすことができるようにしたい。

物の数は少なくなっても、そうすることで暮らしはきっと、豊かになっていくのではないでしょうか。

読書感想こらむ

久しぶりに読み返すたびに「そうだよなあ」と反省することが出てくる。

以前にも心に決めたはずなのに、いつの間にか、僕の暮らしは物に囲まれている。

ここ数年間、そんな繰り返しを続けているような気がするけれど、物全体の絶対数は確実に減りつつあると感じている。

「とりあえず」とか「念のため」とか「一応」とか、そういう理由で買い物をすることは、ほとんどなくなった。

自分に必要な物を見極めきれなくて、買い物をした後で「失敗した」と思うことは、今もある。

僕は「暮らしの達人」でも「フランス人」でもないので、そのくらいでちょうど良いのかもしれない。

まとめ

「フランス人は10着しか服を持たない」は、ライフスタイル全般に渡るガイドブックです。

10着しか服を持たないというのは、つまり、ライフスタイルの一片だということ。

クールに生きたいと考えている、すべての方に。

著者紹介

ジェニファー・L・スコット(作家)

南カリフォルニア大学卒業。

大学3年生のときにフランスのソルボンヌ大学、パリ・アメリカ大学へ留学。

2008年よりライフスタイルブログ「The Daily Connoisseur」執筆。

神埼朗子(翻訳家)

上智大学文学部英文学科卒業。

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ABOUT ME
じゅん
じゅん
札幌在住の文化系社会人。文学散歩とカフェ読書を楽しんでいます。札幌中央図書館の2階辺りに棲息中。